老いる公共施設…おおきな空き家

人が住まう家だけでなく、公共施設も老朽化に歯止めがかからない。
鳥取市では、2019年10月に市役所新庁舎が完成し、それまで使われていた2箇所の庁舎が空き家ならぬ空き庁舎となったが、新しい活用法の目処が立っていない。そればかりか、取り壊すにも改装するにも費用がかかるとのことで、当面 放置されるようだ。その矢先に旧庁舎での外壁剥落の事故があった…。幸い怪我人はいなかったが、老朽化した庁舎を放置しておくのは、空き家同様、好ましくないことだ。

そんななか、以下の記事が掲載された。
↓日本海新聞 20191207 24面 地域総合

記事によれば、人口が減少していく自治体では財政も厳しく、存続させたい公共施設があっても、町民からは維持費がかさむことから、譲渡または売却を望む声が上がっているという。
また、鳥取県米子市では、「今後40年間で公共建築物の更新に約2207億円かかる」ことを想定し、市役所と市民体育館の更新を県と共同で行い、県庁+市役所、県立体育館+市立体育館というように、県と市が施設を統合する形で更新するということだ。



平成の大合併により、鳥取県内でも市町村の再編があり、維持管理が難しくなる公共施設が増えた。そこに、建物の老朽化の問題が加わっている。
また、少子化の影響で、学校の統廃合が進められ、特に少子化が進む過疎地域で廃校となる小学校も増えた。鳥取県内の廃校舎のリノベーションの実例では、八頭町の旧隼小学校が「隼lab」に、また、同じく八頭町の旧大江小学校が「OOE VALLEY STAY(オオエ バレー ステイ)」にリノベーションされた。どちらも企業が廃校舎を買い取り、資金を投じて校舎をリノベーションした上で、新たな活用法を成立させている。


老いていくのは人だけでなく、建物も。
人の最期が孤独死であったら悲しい。去りゆく命は真心を込めて看取り、生まれた命は真心を込めて成長を見守るのと同じように、建物の最期にも責任を持ちたい。

Tottori 空き家活用の模索者

鳥取県の2件の空き家の管理運用を模索しています。今のところ、家族に空き家を手放す気持ちはなく、時々そうじに行っていますが、人の住む予定もなく… 私設図書室、または地域の集会所のような形にできないかと妄想中です… 空き家があるのはともに限界集落。空き家から考える 地域のミライ を記事にしていけたらと思います(^^)

0コメント

  • 1000 / 1000